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社労士解説:就業規則の料金相場と料金額より重要なこと(適正価格の選び方)

  • 2024年7月6日
  • 読了時間: 8分

更新日:5月25日

【見積もり】就業規則の料金額の違いの事例:就業規則の専門家解説

同じサービスの見積もりを取ったのに、2人の専門家で2.5倍の違いが出た事例


以前、「社員に未払い残業代を請求されたので、企業の働き方から見直す就業規則を作成したい」というご相談を受けたことがあります。請求された未払い残業代の額は100万円を優に超えていたそうです。


当事務所にご相談にお越しになる前、2人の専門家に相談をして、見積もりを取ったそうです。1人は、メールでお見積りをとり、料金は20万円だったのに対し、もう一人の方とは直接お会いしてお見積りをとったところ、2.5倍の50万円の料金だったそうです。


退職した社員から請求された額は100万円を優に超え、さらに同じような社員が相当数いることを考えると、未払い残業代の総額は数千万円に及んでいることが予想されました。そのため、お客様は専門家の提示額自体はすんなりと受け入れていらっしゃいました。


お客様がビックリなさったのは50万円という金額の高さではなく、「あまりの料金の違い」に対してであり、そこから専門家に対する強い不信感をお持ちになったようでした。


しかし、私がお話を伺った限り、どちらの専門家の料金も同じ金額(同額)のご提案だと感じました。そこで、なぜ、そのような違いになったのか、私の考えをお伝えしたところ、ご納得いただけたようです。


実は、当事務所では、似たようなケースを頻繁に経験しております。そこで、この記事では、「なぜ、同じ業務の依頼をしたのに、事務所ごとに、これほど就業規則の料金に違いが生じるのか?」というご説明をいたします


このお話は就業規則の料金相場、ひいては、適正価格を考えるに際して、とても良い事例だと思うからです。就業規則の適正価格を知る視点を持ちたいという方のお役に立つ内容になると考えています。なお、この記事をお読みいただければ、3万円代から就業規則作成サービスがあることも「知識ではなく」「実感をもって」ご理解いただけると考えております。


1.就業規則の料金相場を考える際に重要なこと


まずは、就業規則ではなく、他のサービスで考えてみて下さい。例えば、ウエイトトレーニング(スポーツジム)をイメージしてください。


  • 1万円で24時間使い放題のスポーツジム(3か月で3万円)

  • 30万円のパーソナルトレーニング


1万円以下で24時間使い放題のスポーツジムがたくさんあります。トレーニングのマシンは十分揃っています。数か月通っても数万円です。ユーチューブなどを観ながら効果的な方法を学びつつ、トレーニングをすれば、ダイエットも筋肉増量も可能です。


その一方、30万円もするパーソナルトレーニングサービスも存在します。ところが、この10倍以上の料金を「高い」「自分には不要だ」と考える人はいても、料金を「おかしい」と思う人はいないはずです。


なぜなら、「1万円以下で24時間使い放題のスポーツジム」と「30万円のパーソナルトレーニング」では料金に含まれる内容が違うと誰もがわかるからです


「1万円以下の24時間使い放題のスポーツジム」は場所(機器)の提供に過ぎません。「30万円のパーソナルトレーニング」は、場所(機器)の提供は当然のこと、パーソナルトレーナーが付きます。クライアントに寄り添って一緒に結果を出すための食事・トレーニングの個別管理をしてくれます。二人三脚で目標に向かうのです。


2.就業規則の料金に含まれる内容をご確認してください


これは、就業規則を依頼する際も同じです。未払い残業代の問題を解決するためには、以下が必要になります。書類(就業規則)の整備は必要ですが、就業規則を整すれば解決する問題ではありません。


  1. 会社の事情・方針を整理し言葉にまとめる

  2. 労働時間・残業(残業代)を減らす現実的な方法をクライアント企業と一緒に考える(コンサルティング)

  3. 以上を踏まえた制度設計

  4. 上記を書面化(就業規則、雇用契約書の整備、その他の書類整備)

  5. 不利益なご変更になるなら、その対応(社員への説明)の検討

  6. その過程で生じる相談や問題の解消


しかし、企業が専門家に求めることは様々です。「就業規則だけ作成してくれれば良い(あとは自社で行う)」という方もいます。逆に、「全てをご提供してもらいたい」という方もいます。どこまで専門家が行うかによって料金が変わるからです。したがって、単純な料金の比較は意味がなく、料金に含まれる内容を確認することがとても大切になります


3.残業代対応の就業規則のお見積りの料金の違いの結論


ここまでお読み頂いた方は、冒頭の2.5倍もの料金の違いが生じる理由について、もう結論はお分かりかと思われます。


メールでお見積りをとった際に、お示しされた20万円という料金は「書類作成(就業規則)」に関する料金のみで、その他の内容は別途料金が発生するということだと思われます。それ以外は自社で行っていただくことを前提とした者だったと推察されます。今回のケースでは「就業規則の作成」ということでメールでお見積りをとっているからです。


もう一人の方は直接会って、企業からお話を伺っています。その方は、詳しく事情を伺って、就業規則だけでは解決できる問題ではなく、複雑な法律の解説からはじめ、事務所のノウハウをご提供するコンサルティングが中心だとご判断したのだと思います。最低でも数か月にわたる業務だと判断したのでしょう。実際、私はそう感じました。


■大きな問題を抱えていなければ、20万円でも高いとお感じではないでしょうか


今回は、未払い残業代を請求された際の対応という問題で解説しましたが、ここまでお読みになって「うちは大きな問題を抱えていない。20万でも高すぎる」とお感じの方も多いと思います。例えば、「法律上の義務を満たす」という目的で就業規則を求めているだけであれば、「20万円の就業規則でも高すぎる」と感じる自然なことです。


現在、就業規則は、3万円以下からサービスがあります。御社が就業規則を作成しようと持った目的を考えいただき、サービスをお選びいただくのが良いでしょう。


以上のように、単純な料金の比較は意味がありません。御社の目的によって、料金額は変わってきます。複数の社会保険労務士と業務上のお付き合いのある企業様は少なく、中々、料金の違いをご理解いただくのは難しいと思います。料金の違いを聴くことは失礼なことではありません。必ず、ご確認ください


最後に、具体例として、当事務所の「就業規則の課題解決のための料金に含まれる内容」をご紹介します。具体例があった方が「違い」をイメージがしやすくなると思うからです。


4.当事務所の標準的な料金に含まれる内容


社労士事務所の多くは、「就業規則(書類)作成」のみの料金となっているようですが、当事務所では、ご相談いただいた課題(問題)をプロジェクトとしてとらえ、そのために必要な以下を含んだサービスをご提供しています。


  1. 現状調査(打合せ)

  2. お客様が抱えている人事労務の課題を解決するための提案・コンサルティング

  3. 就業規則をはじめ法的書類の作成

  4. 社内コンセンサスのサポート

  5. 解説書・レポート作成

  6. 上記に関連した相談


■現実的な料金額でご提供しています

なお、当事務所のサービスには、これだけの内容を含んでいますが、単純な料金額自体をみても「標準価格帯(就業規則の相場の料金」の範囲内です。料金に含まれる内容が充実しているからと言って、標準価格帯を大きく超える料金にはしておりません。本気で問題を解決したいというお客様の思いにこたえるため、経営合理化に取り組んできたからです。


更に、上記の内容の一部が不要なお客様にはその分の料金が減額されます。また、作業のお手伝いをしてもらえる場合も減額されます。


当事務所の「料金の考え方」「料金に含まれる内容」「よくいただく業務の料金例(具体的な料金額」については、以下の料金ページで詳しくご案内しています。


5.就業規則専門家の選び方で迷ったら


繰り返しになりますが、専門家を選ぶ際は、料金額だけでなく、御社が求めることと、提供される内容がマッチしていることをご確認いただくことが大切です。


しかし、料金額も、料金に含まれる内容も、大きな差がない場合も少なくありません。そのような場合も、今度は違う理由で、専門家選びで迷うことになるでしょう。


その際には、「【1番確実】就業規則の専門家の選び方」の記事が役に立つと思います。専門家選びで、これ以上確実な方法はないと私が考えている方法をご紹介しています、ぜひ、ご参考にしてください。



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執筆者

フェスティナレンテ社会保険労務士事務所

代表・特定社会保険労務士 小嶋裕司


執筆者プロフィール

就業規則の整備により人事労務の課題を解決している特定社会保険労務士。99%が就業規則の関連業務であることにより、大抵の就業規則に関する問題には対応可能である。実際、就業規則見直し業務に関しては、「すでに社労士・弁護士・就業規則専門家と関係のある企業」からのご依頼が全体の7割を占めており、企業と深い付き合いのある専門家との比較を経て選ばれている実績があります。また、就業規則を使って企業の人事労務の課題を解決しているため、『課題解決手段型就業規則』®という名称で商標を取得している。


※具体的には

就業規則の見直し業務に関しては、以下の企業の割合がクライアント企業の7割である。

「顧問社労士・顧問弁護士がいるのに、当事務所へ就業規則業務のご依頼をいただいた企業」、及び「過去に他の専門家に就業規則の作成を依頼したことがある企業」の割合


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