top of page

就業規則の社員説明会・研修の進め方・ポイント【就業規則専門特化の社労士解説】

就業規則の社員説明会が会社を守るために必要かつ有益な理由を解説する画像

​就業規則は単なる会社のルールではありません。会社と社員全体の契約の内容になります

就業規則には従業員が守るべき義務(会社のルール)及び権利(労働条件)の内容が書かれています。つまり、就業規則にある内容は労働条件を含めた会社と従業員全体の契約書(権利と義務を明記した書面)です。

したがって、従業員の皆様は、単に労働力を提供すればよいわけではなく、就業規則の内容に法的に拘束されることになります。就業規則は、単なるルールブックではなく、社員の皆さんには守るべき契約上の義務が存在します。そして、規則に違反した場合、始末書をとられたり減給されたりと就業規則に則って懲戒処分を受けることにもなります。

 そして、従業員の皆さんの権利(労働条件)も決して無制限に行使できるわけではありません。権利を行使する際の手続と条件が法律に反しない範囲で、就業規則で定められています

 

このように、就業規則は非常に重要ですので、従業員の皆様には、その内容をきちんと理解しておいてもらう必要があります。従業員の皆様に会社のルールや権利行使の手続を守ってもらうためにも、就業規則を作成(見直し)した際に、従業員を一堂に集めてきちんと説明する就業規則の従業員説明会が本当に有効です​​

そして、就業規則説明会を行う際に、考慮しないといけない点は、もう1点あります。それは、生成AIの急速な発展です。

生成AIの発展により、「就業規則説明会」「社員への丁寧な説明」の重要性がさらに高まっています

ここ1~2年で生成AIが急速に発展し、これにより就業規則を取り巻く環境も変化しています。特に、2025年の春のAIの進化には私も驚きました。

今や、会社の就業規則に疑問を持った社員が、ChatGPTなどの生成AIに「この規定は法的に問題ないか」といった質問を簡単にできるようになりました。インターネットでの情報検索と異なり、具体的な疑問に対して個別のアドバイスを得られることが大きな違いです。会社が就業規則について丁寧に説明しない場合、社員は自分の疑問をAIに相談できる時代になりました。

 

生成AIの回答の精度は高まってきていますので、会社の問題点を追及されることになりかねません。もちろん、現在の生成AIは「間違いを犯す」という意見もありますが、その誤った回答が社員の認識に影響を与えることは避けられません。例えば、ある条文について「法的に問題があります」とAIが誤って回答した場合、たとえその回答が誤りがあっても、社員は会社に不信感を抱くかもしれません。

 

このように、AIの登場により会社自らが就業規則の意図や背景を積極的に説明し、社員との信頼関係を築くことがますます重要になっています。つまり、就業規則説明会は、単に有効だというだけではなく、必要な時代に入ったと言えます​​​​​​

​就業規則作成時の就業規則社員説明会と、変更時の社員説明会
両者は大きく違います!

しかし、専門家の関与の仕方は、「就業規則を新たに作成する際」と「今ある就業規則を変更する際」の就業規則従業員説明会では、事情が違ってきます。あまり語られることがありませんが、どのように違ってくるのかについてご説明します。

​就業規則作成時の社員説明会:就業規則とは何かの説明が必要です

就業規則の従業員説明会は、単に就業規則に書いてある内容を説明しても、効果が半減します。「就業規則とは何か?」をご存じない社員の方も多いからです。「そもそも、就業規則は何か?」から説明することが必要です。これにより、社員の皆さんが「就業規則の意味」を理解することで、企業の秩序を維持する(=会社を守る)ことができるようになるのです。​また、通常の社員と管理監督者では求められる理解の深さが異なってくるため、階層別に説明会を行うことも有効な手法です。

​就業規則変更時の社員説明会:不利益変更の問題も生じます。2つの観点からの説明が必要です

就業規則の変更する際には「不利益変更」の問題が出てきます。明確に不利益な変更とは言えなくても、「社員が不利益だと感じる変更」は多くのケースで伴うでしょう。そこで、就業規則変更の際の社員説明会で大切なことが、2つあります。

まず、今までの制度を変更するからには、会社・経営者に変更の想いや変更の理由・経緯が必ずあるはずです。その『思い』や『理由・経緯』を丁寧に伝えることが大切です。それにより、社員の納得感が増します。

 

次に、就業規則の変更が「法律的に問題ないこと」を社員にお伝えすることも必要です。もし、​社員が制度の変更に不信感を抱いた場合、どうなるでしょうか。会社以外のどこか別のどこか」で「会社が○○と言っているのですが、法律上、許されているのですか?」とご質問することになりかねません。実際、Q&Aサイトなどでは、その様な質問で溢れ返っています。最初から会社が法的な観点から問題がないことをご説明することが必要です。

この2つはタイヤの両輪です。どちらが欠けても良くありませんいくら「会社の思い」を伝えても、社員が法的な面で不信感を抱けば問題が生じますし、「法律的に問題がない」という説明だけでは反発を招きます。

新入社員を対象とした就業規則説明会は
新入社員研修に近いものになります

あまり多くの会社が行ってはいませんが、当社労士事務所では、就業規則を作成した際、又は変更した際だけではなく、新入社員が入社した際に、就業規則の説明会を行うことをお勧めしています。この場合の説明会は、新入社員研修の意味合いが強くなりますが、この研修は会社にとっても非常に有益だからです。

新入社員が入社した際に、社会人としての心構えやマナーの研修を実施していると思います。しかし、就業規則に記載してあるルールは、単なる心構えやマナーではなく、社員の皆様を法的に拘束することになるルールです。したがって、就業規則の社員説明会を入社時に行うことは、御社の社員として法的に守るべき義務をお伝えする研修になります。会社にとっても非常に有益なものとなります。

 

なお、中途採用中心の企業の場合、個別に研修を行うことは通常ないでしょう。その場合には、就業規則ハンドブック(社員の皆さんが会社に負う義務と権利を行使する際の手続や条件を明記したハンドブック)を作成して、雇用契約書を結ぶ際にお渡しすることで、社員研修と同じ効果が有ります。実際、当事務所のクライアント企業では行っています。

以上を踏まえ、更に、独自のノウハウも加えた
就業規則社員説明会を当社会保険労務士事務所では行っています

ここまで述べてきたように効果的な就業規則説明会には『型』があります。当事務所では、その型を踏まえたうえで、更に、独自のノウハウも加えた、就業規則の社員説明会を提供しています

  当事務所の就業規則社員説明会 4つの特徴

就業規則の社員説明会の4特徴(フェスティナレンテ社会保険労務士事務所):意義説明/想いの言語化/平易な説明対応/柔軟な開催・フォロー。効果=理解・共有・安心・円滑導入

■​ 社員説明会は口頭での説明です-「就業規則にメッセージとして付ける方法も行えます

​​​このページでお伝えしている就業規則の社員説明会は口頭で社員にお伝えする方法ですが、就業規則にメッセージとしてお付けする方法も当事務所では行えます。就業規則の規定の多くは社員の義務になります。これは仕方のないことですが、反発を受けるケースも少なくありません。そのような状況を回避するためには、会社の想いや規則を設けた背景をメッセージ(文字)として残る方法が適しています。詳しくは、「就業規則の運用より大切なこと|社員が規則の必要性を納得する就業規則とは? -社員に読んでもらいたくなる就業規則」ページをご覧ください。

  就業規則の関連業務に専門特化してきた15年の経験を活かします

就業規則の説明会の開催だけであれば誰でも可能ですが、先ほど当事務所の特徴として挙げた説明会は誰でも行えるわけではありません。

​​​

  1. 就業規則の意義から説明する【効果 社員の理解・納得・信頼形成】

  2. 経営者の想いを言語化しメッセージとして伝える【効果 労使での理念の共有・一体感】

  3. 専門家として、わかりやすい説明・対応 【効果 透明性・不安解消・安心感】

  4. ​開催形式・フォロー体制も柔軟に対応【効果 円滑(スムーズ)な就業規則の導入】

​​

これらを当事務所が行えるのには理由があります。それは、当事務所は通常の社会保険労務士事務所とは異なり、就業規則の関連業務に専門特化し続けてきた専門事務所(就業規則の関連業務で99%以上)だからです。しかも、当事務所が就業規則業務を請け負った際に、社員説明会の開催、及び社員の反発を受けることなく新就業規則をスムーズに導入するためのご相談を受ける割合は、就業規則依頼企業の75.00%(つまり、4分の3の企業)に及んでいるのです。つまり、社員への説明についての経験・事例が豊富だから可能なのです。

 

なお、社員への説明はとてもセンシティブな話です。説明の仕方を誤ると労使トラブルに発展します。当事務所は、就業規則の専門事務所であるため、労使のトラブルに発展した多くのケースを承知していますので、労使トラブルに発展しない社員説明会も開催が可能なのです

​更に、当社労士事務所には就業規則を守ることの大切さを社員自身に気付いてもらう手法・ノウハウあります

就業規則の社員説明会を開催し、講師が一方的にお話をするスタイルが悪いわけではありません。今まで述べてきたように非常に有効です。しかし、社員に規則の重要性に気付いてもらい、自主的に規則を守ろうという気になってもらうことが1番ではないでしょうか?

「そんなことができるのか?」とお思いかもしれませんが、「社員の皆さんに規則は誰のためにあるのか?」を考えてもらう機会を設けることで可能です。

 

秩序のない場で、一番得をするのは問題社員です。一番損をするのはまじめに働いている社員です。規則があることによりまじめな社員が守られます。弊所には社員自らにそのことに気づいてもら手法・ノウハウがあります。具体的には、ワークショップ形式のダイアログや研修を取り入れて行っています。ワークショップとは、体験型学習を言います。参加者自らに『気付いて』もらう学びのスタイルです。

​就業規則の大切さを社員自らに気付いてもらう手法を深め続けた14年以上に及ぶ活動~実践と理論の融合

当事務所の代表は、ワークショップの専門家です。2011年3月から3年弱、ファシリテーション塾という場で、企業の人事担当者、プロのコーチ、研修講師等とチームを組み、ワークショップを主宰する活動をしてきました(活動日数は計121日)。この活動で得た知識・経験を業務に活かしてワークショップ(体験型学習)を就業規則研修・説明会に導入しています。

 

また、ワークショップ・ダイアログを学術的・体系的に学ぶため青山学院大学社会情報学部ワークショップデザイナー育成プログラムを履修しました。また、同プログラムの卒業生を中心に150名弱のプロのファシリテーターが集まるWorkshop Designer Pro(WSD Pro)にも参加しました。

ファシリテーション塾の合宿_edited.jpg

ファシリテーターとして本格的に活動を始めてから13年が経過しました。ファシリテーターとして様々な活動の場に出かけましたが、社会保険労務士の方にお会いすることは滅多になく、労働法及び労務問題解決のスキルとワークショップ(ファシリテーション)の理論と技術を兼ね備えた専門家として、現在の私の強みとなっています。

もちろん、通常の社員説明会や研修を行う方が有効な場合も多く、どのような手法が良いかはお客様企業とお話をしながら決定します。

 

全面的に取り入れるのではなく、一部に取り入れることは非常に有効です。​また、この『自ら気づいてもらう』手法は、就業規則に限らず、組織文化の向上や人材の自発的な成長を促すあらゆる場面で非常に有効です。これにより、社員の定着率向上や社内の一体感構築にもつながります。

就業規則無料相談を実施しています。月5社限定
(1日ですが、時間に制限はありません。)

当事務所では、就業規則に関する無料相談(月5社限定)を実施しています。26日を起算日にして月5社です。ご相談は1社につき、1日限定ではありますが、時間は無制限です。​

 

就業規則に関する内容であれば、どのようなことでもお受けしていますので、就業規則の社員説明会の開催についてだけではなく、例えば、「就業規則を変更する際に、社員にどのようにご説明していったらよいか?」というご相談もお受けしております。

 

■ 就業規則の関連業務に専門特化した当社労士事務所の強み

多くの会社がどのようにご説明しているかは、中々わからないものです。100社、200社で働いた方はいないからです。当事務所は就業規則の関連業務に特化した専門事務所(業務の99%超)ですので、多くの会社の就業規則(説明)にかかわってきました。「社員への説明」はとてもセンシティブな話です。説明の仕方を誤ると、それだけでトラブルになりますやはり、多くのケースを経験しているのは強みだと考えています。社員の皆さんの反発を受けることなく、スムーズに就業規則を変更したいという経営者・就業規則責任者の皆様からのご相談をお待ちしています。

■ 就業規則無料相談についてのお願い

就業規則の無料相談は、原則として、経営者の方にご参加いただくことをお願いしております。もちろん、代表取締役の方でなくても、役員の方、後継者、(家族経営の場合には)ご家族の方、実務の責任者等で、会社から就業規則を任されている方であれば問題ありません。​

 

ご連絡をいただきましたら、土日にかかわらず原則として24時間以内にご返信いたします。

 

​​​​無料相談(お問合せ)は、以下をクリックして今すぐお申し込みください。​就業規則無料相談について、もう少し詳しくお知りになりたい方は「就業規則無料相談(対面)ページ」をご覧ください。

【関連業務】​就業規則の作成(変更)の段階から、
新制度へスムーズに移行する支援サービス!

​もし、御社が就業規則完成前の段階なら、本サービスのご利用をご検討ください

就業規則の社員説明会は、就業規則が完成したのちに、どのように社員に説明するかという話です。しかし、就業規則作成段階から、「会社の方針は変えずに、可能な限り社員の皆さんに反発が起きない制度にしたい」というご要望をいただきます。また、労働条件を変更する場合には、就業規則の見直し段階から社員に説明を行わないといけません。完成後に、初めて内容を説明するのでは遅いのですもし、御社がまだ就業規則の完成前の段階なら、本サービスの導入をご検討ください。

 

例えば、社員の皆さんが会社の制度変更に反発する際に仰ることは4つあり、それを踏まえて就業規則の内容を作成したり、就業規則の説明を進めることでスムーズに新しい制度に移行できます。

また、「新就業規則へスムーズに移行」する際に問題となるのは、社員の皆さんの反発だけではありません。新しい制度を導入しようとすると、「役員の皆様の間で意見の対立」など思わぬ問題が起きることがあります。会社の方向性をめぐり(社員の賃金や労働条件などをめぐって)意見が対立することはよくあることです。

 

そこで、当事務所では、仮に、その様なことが起きても問題がないように、新制度へスムーズに移行するトータルサポートサービスを提供しています。詳細は「新制度への移行をスムーズに実現する支援サービス​ページ」をご覧ください。

当事務所の実績:新制度へのスムーズな移行

当社労士事務所は就業規則の専門事務所です。就業規則の関連業務まで含めると事務所の業務の99%を超えますが、当事務所が就業規則業務を請け負った際に、社員説明会の開催、及び社員の反発を受けることなく新就業規則をスムーズに導入するためのご相談を受ける割合は、就業規則依頼企業の75.00%に及んでおり、経験・事例は豊富です。

また、当事務所は新制度の導入について役員会でのご説明(や他の役員への説明)のご相談も多く受けております。役員会でのご説明(他の役員へのご説明)まで含めれば85.71%に及んでおり、就業規則を作成するだけではない点に大きな特徴があります。

この業務のクライアント企業の企業規模も幅広く、就業規則を作成する義務のない企業(社長と社員の対話の場の設定)から東証プライム上場企業まで経験があります。社員・役員への説明はとてもセンシティブな話です。多くのケースを経験しているのは強みだと考えています新制度を社内の反発を受けることなくスムーズに導入したいとお考えであればお力になれます。

フェスティナレンテ社会保険労務士事務所

​代表・特定社会保険労務士・事業承継士 小嶋裕司

bottom of page