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中小企業の退職金規程 作成のポイント

更新日:5 日前

このページにお越しの方は退職金規程を作成しようとお考えの経営者・実務の責任者の方だと思います。当たり前の話ではありますが、退職金は会社を辞めていく方に対して支払うお金です。辞めていく社員に対して退職金を支払うより、現在、会社で働いている社員に対して、少しでも多くの賃金を支払いたいとお考えの経営者の方も多いです。


そんな中で、退職金制度を設けようと考えなのですから、様々な思いがあることでしょう。それは当事務所へお越しのお客様も同じです。


当事務所は退職金規程の作成(退職金制度の設計)の業務のご依頼が非常に多いですが、様々な思いや目的をもって退職金制度を設けることをご検討していらっしゃいます。


・派遣法改正(同一労働同一賃金)の関係で退職金制度を設けることにした

・社員の退職時のトラブルを減らしたい

・長く会社に勤めてもらいたい

・採用で有利になるのではないか


また、「税制上、優遇されている」というのも理由のうちの1つでしょう。税に関しては私は社会保険労務士ですのでコメントする立場にありませんが、経営者であればご存じのことだと思います。


ただ、いずれにせよ、そういった思いや目的を達成するためには、単に退職金制度を設ければ良いわけではありません。思い・目的を実現できるように制度を設計する必要があります。例えば、「退職時のトラブルを避けたい」「少しでも長く会社で働いてもらいたい」といった経営者の思いを実現するには、きちんとした制度設計が必要です。


そこで、このページでは、思いや目的を他姓でいるように、退職金制度を設ける際の注意点と主な退職金制度のお話をしたいと思います。


退職金制度を設計する際の注意点

 

1 退職金の額の保証は慎重に

当たり前のことですが、「退職金がいくらになるのか?」は退職金規程に定められた額になります。もし、退職金規程に額の定めがなく、額の約束をしていないのであれば、会社がその都度決めた額を支給することになります(退職功労金・退職慰労金)。


退職金は、「賃金の後払い的性格」を有しています。もし、退職金規程で額を決めたなら、その額は保証しなければなりません。企業経営は好調なときもあれば苦しいときもあるでしょう。もし、退職金の額を保証するのであれば支給できる額を約束することが大切です。世間相場を気にするより、出せる金額を約束し、実際の退職時に社員の皆さんの貢献に応じて、上乗せしてあげるという制度設計が現実的です。


2 退職金制度(規程)と積み立ては別の話です

退職金規程で定めた額が退職金として支払う額になるわけですが、支払いができなくなると大変です。そこで、多くの企業が外部に積み立てをします。しかし、中退共など外部に積み立てた額と退職金規程の額が同額である必要はありません。もちろん、「外部に積み立てた額=退職金の額」にするという方式が多いことは事実ですが、退職金の額と積み立ての話は別の話です。税法上、優遇されているかた退職金制度を設けたいとお考えの経営者の方は外部への積み立ての話と退職金制度を同じに考えていらっしゃる方が多いですが、ここは、分けてお考えください。この点をご理解頂くと、様々な退職金制度の設計が可能になります。


なお、退職金の原資としては中小企業では中小企業退職金共済が多いです。制度がシンプルで手続も簡便だからですが、自己都合退職など退職事由に応じた支給額の設計ができないなどのデメリットもあります。しかし、「外部に積み立てた額=退職金の額」にしなければならないわけではないので、このデメリットも解消可能です。

 

3 既得権の保護

退職金制度は長期にわたるものです。新卒から定年まで1つの会社に勤めあげるという時代ではなくなりましたが、やはり、長期雇用を前提にして退職金制度を設けるものです。しかし、どこかで、退職金制度を変えないといけないことが生じるかもしれません。


その際は、不利益変更の問題が生じます。少なくとも、退職金規程で計算したその時点での額は保証しないといけません(既得権の保護)。それ以降の退職金は期待権と呼ばれ、既得権とは区別されますが、不利益変更の問題は生じます。退職金制度は何度も作り直す性質のものではありません。退職金は賃金の後払い的な性質があるということをご理解いただき、不利益変更が生じないように制度設計することが大切です。

 

主な退職金制度

 退職金制度の設計とは、「退職金として支払う額をどう決めるのか?」ということです。そして、そのお金をどう確保するかというのが積立の話です。退職金制度には様々ありますが、シンプルにすれば以下になります。あとは、その応用(又は例外)です。

金額A×勤続年数に応じた支給率

 「金額Aをどのように決めるのか?」「勤続年数に応じた支給率(退職金カーブ)をどうするのか?」が退職金制度(規程)の設計だと考えていただいてかまわないと思います。


この金額Aの決め方の代表例として、以下のパターンがあります。


1.最終給与比例方式

金額Aを退職時の基本給とする方式で、もっとも一般的です。しかし、在職時の貢献度を反映しずらいなどの問題もあります。


2.定額にする方式

最も単純ですね。退職時の基本給とは関係なしに退職時の資格等で金額を決める方式です。これも、社員の貢献度などが反映されないなどの問題点が指摘されますが、それは、この方式単体でお考えになっているからで、他の方式と併用すれば良い方式だと思います。


3.別テーブル方式

退職時の基本給とは関係なしに金額Aを決めるほうしきです。例えば課長なら○○万円と決まます。その金額に勤続年数に応じた支給率をかけていく方式です。金額Aを基本給とは切り離して考えるので、別テーブル方式といいます。


4.ポイント式

基本給とはやはり関係なく、会社への貢献度合いに応じてポイントを付与し、その獲得したポイントの合計額に勤続年数に応じて支給率をかける方式です。ポイント制と上記を併用するパターンもあります。いわゆる定額制との併用の愛称はとても良いです。


5.退職功労金

そして、退職慰労金(功労金)を中心にするパターンもあります。最も柔軟に対応できる方式で、また、それが最大のがメリットだと思います。


退職金規程作成のポイント まとめ

どの様な制度にするかは正解がありません。最初に申し上げた通り、会社としてどうしていきたいのかによって制度が決まります。会社にン額勤務してもらいたい場合には金額を明確にし、勤続年数に応じた支給率(退職金カーブ)を工夫することが必要です。また、退職金は退職時に支給されるお金です。退職時にトラブルを起こして辞めていく社員への対応には頭を悩ませることだと思います。在職時の功労を無にするような行為に及んだ社員に満額の退職金が支給されたら、会社だけではなく、社員の皆さんの不満もたまるでしょう。


雛型をそのまま使うのではなく、そのようなことにも対応できるように、退職金制度を設けるべきです。退職金制度がない会社が多い中で、あえて退職金制度を設けるのですから、適切な制度を設けることが大切です。


退職金制度を設ける際に、「○○になったら困る」といった懸念点は経営者であれば、皆様お持ちです。


「退職金に関する無料相談」と「お見積りのご質問」


当事務所では、経営者の懸念点を解消しつつ、思いを実現できるように、会社の方針から丁寧にお話を伺って退職金制度の設計をするお手伝いをさせて頂いております。


1日限定ですが、時間無制限で無料相談を行っております。その場で、具体的な解決策のご提案をしております。今まで1度もご相談を受けたことがないような特殊なレアケースでない限りお答えできます。退職金制度の設計で躓いたのなら、当事務所の無料相談をご利用ください。無料相談の詳細はこちら


また、かなり多くの会社様からメールで(お問合せフォームから)お見積りのご相談も受けますが、正確な金額をお示しするためには、無料相談を受けて頂いています。


ただ、ご参考の料金(目安)をお示しすると、就業規則全体を作成・見直すのとセットでああれば、追加で5.5万円(消費税込) が最も多い金額です。就業規則を作成・変更する際に、既に、お考えや方針をじっくり伺っているので、退職金制度の設計はそんなに難しいものではないからです。退職金規程単体でのご依頼ですと、打合せの回数によってその分の料金が加算されます。お見積りのご相談はページの右上にある「お問合せ」フォームからお願いします。


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